2011年9月23日 うつらうつら

加藤美紀個展『おもひで箱』10/20−26 阿佐ヶ谷CONTEXT-S
詳しくはinformation(お知らせページ)をご覧ください。
個展まであとひと月となってしまいました。毎日眠いです。うつらうつらしています。。。
最初はお茶っぱを湯のみに入れて「おおー!これがマンガによくあるう〜!」と喜んでいましたが、回数を重ねると「何かの病気か?」と心配になってきます。常に頭は制作中なので何をするにもそんな感じでうつらうつらしています。
前回の日記では逃避行動をしている余裕があったようですが、あの直後から「強迫観念期」に突入しました。「やらなきゃやらなきゃ」「どうしようどうしよう」という焦りでろくすっぽ熟睡ができません。睡眠大好き!得意技は『長時間睡眠』!の私が、コクッと眠りに落ちても度々起きてしまいます。なのに制作中「背中が痛いからマッサージを」とクッッション型マッサージ機に横になった途端タイムスリップし朝。コンタクトはつけっぱなし。背中にはゴツゴツのものが。電気は煌煌。だったらちゃんと眠りたかった・・・
とにかく描くものが山積みです。「前々からわかっていたのにどうして毎回こうなのか?」と母は飽きれます。いいですか?受験生が受験前に焦りませんかって話しですよ。準備万端な受験生も、ソコソコな受験生も、みんな直前は「間に合わない!」という気持ちでいっぱいになるはずです。やらなきゃならない事がまだまだ沢山ある事に途方に暮れるはずです。それと同じです・・・ちょっと違うけど、多分同じです。10年前から決まっていようが最後のひと月はきっと一緒でしょう・・・というお話しでした。

やっとDMも印刷に出しました。正確にはまだ輸送中だと思うので出していないのですが。しかも今日は休日で印刷屋さんの営業もお休みだった〜!ばかばか〜!
DM(お知らせに掲載)の絵は『帰り道』という作品です。
家への帰り道は夕ごはんのにおい。急に心細い夕闇を、全速力で走ります。コウモリが邪魔をするけど、ママに会いたい・・・
子供の頃住んでいた場所です。本当の帰り道の風景、私の泣きたいくらい大切な場所です。
ずいぶん前からこの絵を使おうと思っていたのですが、途中別のものにしたいと思いました。その絵はM30号(90cm×60cmくらい)の大きなもので、内容もごちゃごちゃしているので描くのも大変です。ですが直前に「この絵はダメ!描きたくない!描き直さないかぎりうまくは行かない!」と判断して破棄。で、DMには使えなくなりまして、ぐるっと回って当初の予定に戻ったわけです。
大きな作品の描き直しはさすがに間に合わないので小さく描き直しています(額縁も発注済みなのにムダになってしまいました。高かったのに・・・)。

描き直しと言えば、この高校生の絵も完成してから顔を描き直しました。
描き終わってからしばらく側に置いていて「何か違う。」「何か気持ち悪い」と引っかかるものを感じていました。そして「この子が嫌い!」とヒット。顔を洗い流し、描き直しました。胸がす〜っとしたのでもう大丈夫だと思います。こうやって陶芸家が不出来な作品を割るように、絵描きさんも割っているのですよ。。。
この作品は『未来』。小学生の女の子の憧れの未来の姿、もしくは未来の自分との出会い・・・みたいな感じです。だから憧れの少女でないとダメだったわけです。
思えば母校の制服を描くのは初めてです。今まで描こうと思った事は一度もありません。だって見ての通りこのクラシカルで特徴のある制服は女子美生でしかありえません。愛校心は無くも無いのですが、この絵は女子美を描きたいわけではなく、青春の面影を描きたかったのです。ですので校舎も違います。私の設定的には幼稚舎からある古い学校。都心ではなく風景の美しい田舎にあって欲しいな〜(妄想の世界へ)。

震災以来、絵なんか描いていていいのか!?こんな時に個展なんかしていいのか!?とずっと思っていました。でも、こんな時だからこそだよ!!とやっと思えました。
不幸は被災地だけではありません。日々、人は亡くなり、事件や事故が起こります。命には関係なくても辛い事や苦しい事はいっぱいあります。最近の傾向として、津波であまりに不幸な現実が起こったばかりに「それに比べたらまだ幸せだ。ガマンしなくちゃ・・・」と震災は被災地だけでなく全国民にガマンを強いている気がしてなりません。でも、悲しいものは悲しいし、辛い事はとても辛い。人を亡くした後悔はいくらは悔やんでも足りないし、自分を責めずにはいられません。日々、生きているだけで大変なことがいっぱいあるのですよね。
私自身が辛い時はいっぱい支えてもらいました。私が支える事のできる場所にいる人なら私のできる事は何でもします。それでも微力でしかないのだけれど・・・
そんな虚しい気持ちで自己嫌悪の時、私の絵を観て「涙が出ました。」とメッセージをいただいたのです。苦しい時に救われたと言ってくださいました。そうしたらまたメッセージが届きました。そしてまた。
ああ、そうか、私にできることってあったのだな・・・そう思えました。こんな風に観てくださる方達がいらっしゃる。私は絵を描く事を許された気がしました。じわりと胸に染み入りました。受け取りました。私は絵を描く事しかできないけれど、しかも大それた絵が描けるわけでもないのだけれど、ありがとうございます!!

描くぞ〜!個展もしちゃうぞ〜!絵は真っ白の画面がいっぱい並んでるけどがんばっちゃうぞ〜!
皆さんどうぞ遊びに来て下さい。私の個展をエサにデートに誘ったり、旧友との再会の場にしたり、皆でゴージャスなご飯を食べに行ったり、楽しい事のキッカケにじゃんじゃか利用して下さい。えっと、メインにされてしまうと自信がないので『ついで』とか『おまけ』程度の役割でお願いいたします。
すっかり秋になり爽やかになりました。良い事が沢山ありそう!